唐傘騒動から一ヶ月が過ぎ、内裏はようやく平穏を取り戻しつつあった。しかし、支配的な貴族家にとっては、その平穏とは自らの影響力を維持し、権威への脅威を排除するための執拗な策略を意味していた。彼らの現在の標的は、商人の娘でありながら高位の側室として地位を築き、その出自が不適合であるにも関わらず天治の寵愛を集めている芙木・時田であった。
同時に、内裏では超自然的な現象が相次いでいた。壁の中で起こった説明のつかない死が相次ぐ中、住人たちは渋々ながら謎の薬売りを受け入れた。これらの出来事の真因を解き明かし、芙木の役割を明らかにできるのは彼だけだった。