
あらすじ
路地裏の一角に掲げられたポスターを舞台に、愛するテディベアを抱きしめる少女、街路灯、そして光に惹かれる遊び心のある蛾が描かれる。それぞれの私的な物語を背負ったこれらの生き物と物体は、悲劇的な結末を迎える戦争に巻き込まれていく。これは物語性よりも感情の伝達を優先した個人的なアニメーション作品であり、大企業での勤務に幻滅した手塚治虫が、アニメーションで本当に成し遂げたかったことを表現するために制作したものと見なせる。壁に貼られた単なるポスターさえも、鮮烈なドラマを隠し得ることを示し、視聴者に対してアニメーションの魅惑を生き生きと描き出す。
制作背景
1962年大藤信郎賞受賞作品。
