絵を描く才能を持つ、優しく純粋な若き女性・スズ・ウラノは、広島郊外で祖母と共に家族の海苔商いを手伝いながら幼少期を過ごす。成長したスズは、知らない男・シュウサク・ホウジョウと結婚し、彼の家に身を寄せることになる。
故郷を恋しく思うスズにとって、新しい環境への適応は容易ではなかった。第二次世界大戦への日本の関与が激化する中、戦争がコミュニティを侵食し、平和を混沌へと変えていく。スズは、周囲の人々を支え、生き延びる術を見つけなければならない。
『この世界の片隅に』は、戦時下の日本の日常を切実に、かつ現実的に描き出し、歴史上の悲惨な時期における一般市民の忍耐と強さを浮き彫りにする作品である。